副鼻腔炎(蓄膿症)と花粉症の違いとは?症状の見分け方・治療法・市販薬まで解説

副鼻腔炎と花粉症の違いを相談する診察風景 花粉症

こんにちは、編集部の恵方巻子(えほう まきこ)です。

花粉症と副鼻腔炎は、鼻水の色・顔の痛みの有無・発症タイミングで見分けられます。黄〜緑色の鼻水や頬・額の圧迫感があれば副鼻腔炎の可能性があります。抗ヒスタミン薬では副鼻腔炎は改善しないため、症状が2週間以上続く場合は耳鼻科への受診をおすすめします。

4月のヒノキ花粉シーズン、「薬を飲んでいるのに鼻の症状が治まらない」「顔の奥が重たい」という方、その症状は花粉症だけではないかもしれません。副鼻腔炎との違いを知っておくと、薬の選び方・受診のタイミングが変わってきます。

5項目の比較表で、今すぐ症状を確認してみる

花粉症か副鼻腔炎かを見分けるうえで、まず注目したいのが「鼻水の色」と「顔の痛みの有無」です。

症状 花粉症 副鼻腔炎
鼻水の色 透明・水っぽい 黄色〜緑・粘り気がある
くしゃみ 連続して出やすい あまり多くない
顔・鼻の痛み ほぼなし 頬・額・目の奥が痛い・重い
目の症状 かゆみ・充血が出やすい ほぼなし
発熱 基本的になし 急性期には微熱〜発熱のことも
発症タイミング 花粉飛散期と連動する 花粉シーズン外でも続く

花粉症は「水っぽい鼻水」「連続するくしゃみ」「目のかゆみ」がセットになることが多いです。副鼻腔炎では頬や額に鈍い痛みや圧迫感があり、鼻水が黄色や緑色を帯びてきます。

ただし「どちらかひとつ」とは限りません。花粉症と副鼻腔炎が同時に起きているケースも珍しくなく、症状が入り混じって判断が難しくなることがあります。

黄色・緑の鼻水が出てきたら、副鼻腔炎を疑う

花粉症の鼻水は、基本的に透明でサラサラしています。アレルギー反応によって粘膜から分泌物が増えた状態で、膿は混じっていません。

鼻水が黄色や緑色になり、粘り気が出てきたときは、細菌や膿が混じっているサインです。副鼻腔炎(蓄膿症)の特徴的な変化のひとつです。

副鼻腔とは、頬・額・目の周りにある骨の中の空洞のことです。ここに膿や粘液がたまると、顔の圧迫感・痛み・においの低下が現れます。「後鼻漏(こうびろう)」といって喉の奥に鼻水がたれ込む感覚が続く場合も、副鼻腔炎のサインのひとつです。空咳や痰が長引く原因になることもあります。

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花粉症が副鼻腔炎に進行するしくみ

花粉症を長引かせることで、副鼻腔炎に移行するケースがあります。

花粉によるアレルギー反応が続くと、鼻の粘膜が腫れて副鼻腔の出口(自然口)がふさがります。副鼻腔内の換気が悪くなると細菌が繁殖しやすくなり、二次感染として副鼻腔炎が起きます。

(花粉症の薬を飲み続けているのに「今年はなぜか長引くな」って感じた年がありました。後から考えると、副鼻腔炎に移行していた可能性があります)

花粉症と副鼻腔炎が重なった状態を「アレルギー性鼻炎合併副鼻腔炎」といいます。花粉シーズンが終わっても鼻詰まりや顔の重さが続く場合は、副鼻腔炎が残っていないか確認してみてください。

耳鼻科に行くべきタイミング:セルフチェックリスト

以下の項目に2つ以上当てはまる場合は、耳鼻科への受診を検討してください。

  • 鼻水が黄色または緑色で、1週間以上続いている
  • 頬・額・目の奥に痛みや圧迫感がある
  • 市販薬を続けても症状がほとんど改善しない
  • 喉の奥に鼻水がたれ込む感覚(後鼻漏)が続く
  • においが以前よりわかりにくくなった
  • 微熱が数日以上続いている

(耳鼻科は混んでて腰が重い、という気持ち、わかります。でも副鼻腔炎は放置すると慢性化して治療が長引くので、早めが結局は楽です)

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治療法と市販薬の考え方

花粉症と副鼻腔炎では、使う薬がまったく違う

花粉症には抗ヒスタミン薬(アレグラ・クラリチン・ビラノアなど)が中心です。アレルギー反応を抑えることで、くしゃみ・鼻水・目のかゆみを和らげます。

副鼻腔炎には抗ヒスタミン薬は直接効きません。急性期には抗菌薬(抗生物質)が処方されます。粘液を排出しやすくする去痰薬や、耳鼻科でのネブライザー(吸入治療)もよく組み合わせられます。慢性化した場合は内視鏡手術が選択肢になることもあります。

市販薬でできること・できないこと

副鼻腔炎に対応した市販薬(チクナイン、パブロン鼻炎カプセルSαなど)も存在します。軽症の急性副鼻腔炎であれば、症状の緩和に役立つことがあります。

次のケースでは市販薬での対応は難しいため、医療機関を優先してください。

  • 発熱を伴う急性副鼻腔炎
  • 症状が2〜3週間以上続いている
  • 顔の痛みや圧迫感が強い
  • 繰り返したり長期化している(慢性副鼻腔炎)

用量・使用期間については添付文書または薬剤師に確認してください。

よくある疑問

花粉の時期に副鼻腔炎にもなるの?

なります。花粉によるアレルギー性鼻炎で粘膜が腫れると、副鼻腔の換気が悪くなって細菌感染が起きやすくなります。スギ・ヒノキ花粉のシーズン(2〜5月)は特にこの移行が起こりやすい時期です。

後鼻漏(喉に鼻水が落ちる感覚)は花粉症でも起きる?

花粉症でも起きますが、副鼻腔炎のほうが粘り気のある後鼻漏が長続きする傾向があります。透明な後鼻漏は花粉症や風邪でも見られますが、黄色みがかった粘稠な後鼻漏が続く場合は副鼻腔炎を疑う目安になります。

チクナインって、どんな人に向く?

チクナイン(辛夷清肺湯)は漢方ベースの副鼻腔炎薬です。鼻詰まり・黄色い鼻水・においの低下など、比較的落ち着いた症状が続く場合に使われます。発熱や強い顔面痛を伴う急性期は医療機関が先です。用法・用量は添付文書で確認してください。

花粉症か副鼻腔炎か、自分で判断できる?

症状の傾向から目安をつけることはできます。ただし両方が合併しているケースもあり、自己判断だけでは治療の方向性を誤ることがあります。「いつもの花粉症と何か違う」と感じたら、耳鼻科で確認するのが確実です。


4〜5月のヒノキ花粉ピーク、花粉症がこじれてきたタイミングで副鼻腔炎が重なるケースが増えます。

鼻水の色、顔の重さ、市販薬が効いていない感覚。この3点に心当たりがあれば、花粉症の薬を増やす前に一度立ち止まってみてください。耳鼻科での診察で、より的確な治療につながることがあります。

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