こんにちは、編集部の恵方巻子(えほう まきこ)です。
受験シーズン(1〜3月)はスギ花粉の飛散ピークと重なります。薬を「眠気の出にくいタイプ」に切り替え、飛散1〜2週間前から飲み始めるだけで、試験本番の症状をかなり抑えられます。当日の持ち物準備と勉強部屋の環境整備もセットで押さえておきましょう。
なぜ受験シーズンと花粉症が重なるのか
スギ花粉は毎年1月下旬〜4月上旬に飛散します。主要な入試日程と照合すると、次のようになります。
| 試験 | 例年の日程 | 花粉の状況 |
|---|---|---|
| 大学入学共通テスト | 1月第2〜3週 | 飛散始まり |
| 私立大学一般入試 | 2月上旬〜中旬 | 飛散増加中 |
| 国公立大学前期試験 | 2月下旬 | ピーク前後 |
| 国公立大学後期試験 | 3月中旬 | ピーク真っ盛り |
※花粉の飛散時期は、日本気象協会「tenki.jp 花粉情報」のデータをもとにしています。地域・年によって変動があるため、最新の飛散予報もあわせて確認してください。
特に国公立後期試験は、スギ花粉のピークと完全に重なります。合格が決まった後もヒノキ花粉が4〜5月まで続くため、入学直後もしんどい状況が続きます。
花粉症の症状がある状態では、くしゃみや鼻詰まりで睡眠の質が落ち、翌朝の集中力や記憶の定着に影響します。「試験前夜に何度も目が覚めた」「頭に入ってこない」と感じるのは気のせいではなく、薬で症状を抑えるだけで勉強効率が変わることは珍しくありません。
受験生が選ぶべき「眠気の出にくい」花粉症の薬
花粉症の薬でまず確認したいのが眠気の出やすさです。市販の鼻炎薬やかぜ薬には第一世代抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミン等)が含まれるものが多く、服用後の眠気が強く出ます。受験期は必ず第二世代抗ヒスタミン薬を選んでください。
中でも「眠気が出にくい」とされる成分を比較します。
| 成分名 | 代表的な製品 | 眠気 | 1日服用回数 | 市販 |
|---|---|---|---|---|
| ビラスチン | ビラノア(処方)・ビラスタOD(要指導医薬品) | 出にくい | 1回 | △※ |
| フェキソフェナジン | アレグラ | 出にくい | 2回 | ○ |
| ロラタジン | クラリチン | 出にくい | 1回 | ○ |
| デスロラタジン | デザレックス | 出にくい | 1回 | ✕(処方のみ) |
| セチリジン | ジルテック・コンタック鼻炎Z | やや出やすい | 1回 | ○ |
※ビラスタODは「要指導医薬品」区分です。薬剤師による対面での情報提供と指導が義務付けられており、一般の市販薬(第1〜3類医薬品)とは区分が異なります。ドラッグストアで購入できますが、必ず薬剤師に相談のうえ購入してください。
薬を選ぶときの3つのポイント:
- ビラスチン・フェキソフェナジン・ロラタジンは眠気の少ない代表格
- ビラスチンは食前後2時間以内の服用で吸収率が下がるため、試験当日の服薬タイミングに要注意
- 自分に合う薬は個人差があるので、受験シーズン前に必ず一度試しておくことが大切
薬の用量・服用方法は添付文書または薬剤師に確認してください。
(市販でアレグラとクラリチンが手軽に買えるのはありがたいですよね。ただ、効き方の個人差が意外と大きいので、本番前に「自分に眠気が出ないか」を平日に試しておくことをおすすめします)
→花粉症・鼻炎の薬の副作用まとめ|眠気・口渇・胃もたれの原因と対処法、副作用が少ない薬の選び方
1月中旬から始める「初期療法」が受験の明暗を分ける
初期療法とは、花粉の飛散予測日の1〜2週間前から抗ヒスタミン薬の服用を始める方法です。症状が出てから飲み始めるより、鼻粘膜の過敏反応が抑えやすくなり、ピーク時の症状を軽くできます。日本アレルギー学会「アレルギー総合ガイドライン2023」でも、花粉飛散開始予測日の1〜2週間前からの服用開始が推奨されています。
スギ花粉の飛散開始は地域によって異なりますが、関東以西の多くの地域で1月下旬〜2月上旬が目安です。逆算すると、1月中旬には服用を開始するのが理想です。
秋に動いておくと有利な3つの理由
- 10〜11月に耳鼻科を受診すると、眠気の出にくい処方薬(ビラスチン・デスロラタジン等)を確保できる
- 症状が重い場合はステロイド点鼻薬も同時に処方してもらえる
- 「受験生で眠気を絶対に避けたい」と伝えると、医師が薬の選択で配慮してくれる
重症の場合は、根本治療の選択肢として舌下免疫療法を秋のうちに耳鼻科で相談するのも一手です。受験を終えた春以降に開始すれば、翌シーズンからの効果が期待できます。
(「秋に受診」って、勉強でいちばん忙しい時期と重なるんですよね……でも、この一手間が2〜3月の体の状態を大きく左右します)
→花粉症の薬はいつから飲み始める?初期療法の効果・タイミング・おすすめ薬を徹底解説
試験当日の服薬タイミングと持ち物
服薬のタイミング
1日1回タイプ(ビラスチン・ロラタジン等)は前日夜か当日朝に服用します。ビラスチンは食事の前後2時間以内の服用で吸収率が低下するため、食事と服薬の間隔に注意してください。フェキソフェナジンは1日2回なので、朝の分を試験前に確実に飲んでおきます。
当日の持ち物チェック
- 内服薬(飲み忘れに備えた予備の1回分も入れておく)
- ステロイド点鼻薬(試験前・休憩時間に使う)
- アレルギー用目薬
- 不織布マスク(多くの試験会場で使用可能)
- ポケットティッシュ(多めに)
- ポータブル鼻うがいスプレー(花粉を素早く洗い流したいとき)
試験規則に関する注意
内服薬の持ち込みは多くの試験で認められています。ただし、点鼻薬・目薬を試験中に使えるかは試験ごとに異なります。試験要綱と当日の案内を確認し、試験中に使えない場合は休憩時間に済ませておきましょう。
→花粉症マスクの選び方|不織布・立体型・布マスクの違いとおすすめ比較
勉強部屋の花粉を減らす4つの工夫
- 空気清浄機は部屋の隅ではなく机のそばに置く。花粉は空気中に漂うので、作業場所の近くで捕集した方が実感しやすい
- 換気は朝7時前か夜遅め。晴れた日の午後は花粉が多く飛ぶ時間帯で、外気の取り込みすぎは逆効果
- 窓のサッシを週に1度、湿った布で拭く。花粉が溜まり続けると換気のたびに室内に舞い込む
- 帰宅後はすぐに洗顔・うがいと着替えをする。部屋に花粉を持ち込まないことが最も効果的な対策
(全部やるのは正直しんどいですよね。まずは「空気清浄機を机のそばに置く」だけでも違います)
保護者の方へ:受験票と一緒に確認したいチェックリスト
お子さんが受験生の場合、秋のうちに以下を確認しておくと、受験期間中の急な対応を防げます。
- [ ] 眠気の出にくい薬(ビラスチン・フェキソフェナジン・ロラタジン等)に切り替えているか
- [ ] 1月中旬から初期療法を始める予定があるか(耳鼻科受診の予約を入れているか)
- [ ] ステロイド点鼻薬など補助薬も手元に用意されているか
- [ ] 試験当日の服薬スケジュールを確認しているか(食事との兼ね合い)
- [ ] 試験会場周辺の花粉予報を当日朝に確認する習慣があるか
- [ ] 受験票と一緒に薬を置いて、飲み忘れゼロの仕組みを作っているか
よくある質問
受験当日に飲む花粉症の薬、何がいい?
眠気が出にくいビラスチン・フェキソフェナジン・ロラタジンが向いています。受験シーズンが始まる前に一度試して、自分に眠気が出ないことを確認しておきましょう。ビラスチンは食事との間隔に注意が必要です。
花粉症の薬、いつから飲み始めればいい?
スギ花粉の場合、飛散予測日の1〜2週間前(多くの地域で1月中旬ごろ)が目安です。症状が出てから飲み始めるより、早めに始める「初期療法」の方がピーク時の症状を軽くできます。秋に耳鼻科で処方を受けておくのが理想です。
試験会場に薬を持ち込んでいいの?
内服薬は多くの試験で持ち込み可能です。点鼻薬・目薬は試験中の使用を制限しているケースがあるため、試験要綱と当日の案内を確認してください。不安な場合は試験官に申告する方法もあります。
市販薬だけで受験期間を乗り切れる?
症状が軽〜中程度なら市販の第二世代抗ヒスタミン薬で対応できるケースがあります。市販薬で症状が残る場合は、耳鼻科でより効果の高い処方薬(デスロラタジン・ステロイド点鼻薬等)に切り替えることができます。受験前に一度受診しておくのが確実です。
まとめ
受験と花粉症が重なるのは毎年のことで、避けようがありません。でも「眠気の出にくい薬に切り替える」「1月中旬から初期療法を始める」「当日の持ち物と部屋の環境を整える」この3点を秋のうちに準備しておけば、症状による実力の目減りをかなり防げます。
10〜11月に一度耳鼻科を受診しておくこと。それだけで、2〜3月の体の状態が変わります。勉強以外のところで消耗しないための準備も、受験対策の一部です。


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